無菌試験とは、無菌であることが求められる製品(注射剤・無菌製剤など)の中に、汚染微生物が含まれないことを確認・評価して判定する試験です。
無菌試験は日常的なリリースのための試験として、および厳格な品質と安全性要件を満たすことが求められる製品におけるバリデーションプロセスの重要な一部となっています。この試験の実施とプロセスの合理化には、人材や環境、そして何よりも信頼性の高い結果を継続的に提供する施設と装置の使用が必須です。
ラボ用必需品からバイオ医薬品開発用の製品まで、高い信頼性の製品を幅広く提供するザルトリウスでは、無菌試験に対応した製品ソリューション「Sterisart」シリーズを提供しています。その中心となる、コンタミネーションフリーでサンプルや培地を移送するだけでなく、コンプライアンス準拠のデータ記録のサポート、既存システムへの優れた接続性を持つ最新型の無菌試験用ポンプ「ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代」が、ザルトリウス社より発売されています。
今回は、この「ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代」の特長を、ザルトリウス・ジャパン株式会社 Field Application Specialistの広島麻子氏に伺いました。
ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代
――広島さん、本日はよろしくお願いします。まずは、今回の製品「ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代」の概要を教えてください。
よろしくお願いします。「ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代」は、使用する環境を選ばず、シンプルながらフレキシビリティがあり、接続性やコンプライアンス遵守にも対応した、無菌試験用ポンプです。
ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代 |その、卓越したフレキシビリティ
――まずはステリザルトユニバーサルポンプ第4世代の柔軟性(フレキシビリティ)について伺いたいと思います。どのようなポイントがあるのでしょうか。
はい。「無菌試験」という検証方法の性質から、設置する場所は自ずと限られてきます。それはラミナーフロー、アクセス制限バリアシステム(RABS)、無菌試験アイソレーターなど、スペースが限られた場所です。ご存知のように、これらの場所は高さ、幅、奥行に限りがあります。ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代はコンパクトなサイズですので、そのような場所でも簡単に設置することができます。
ですので、無菌試験実施装置を提供するメーカーの「専用」無菌試験ポンプを選ばなければならないということがなく、どこにでも、柔軟に設置が可能です。
――非常にコンパクトなだけでなく、磨き上げられたステンレススチールの表面も魅力の一つに感じます。
316Lの鏡面仕上げのステンレススチールですが、腐食しにくい素材で、医療用のメスやハサミなどにも使われており、信頼性が高く、丈夫です。
――見た目だけでなく、分解も簡単なのですよね。
はい。これまでのステリザルトユニバーサルポンプの流れを受け継ぎ、分解が簡単なことで、メンテナンスの手間がかからない工夫がされています。
――送液先のキャニスターは何個まで設置できるのでしょうか?
2つまでとなっています。また柔軟性向上のため、市場にある他のキャニスターも設置可能な、オープンデザインとなっています。
ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代 |ユーザーフレンドリー!使いやすさの追究
――次に使いやすさの面を伺いたいと思います。
――まずは、他の貴社製品でもおなじみの大画面タッチスクリーンですね。
はい。ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代には「ベーシック」「エッセンシャル」「アドバンス」の3つのモデルがあります。そのうち、「エッセンシャル」と「アドバンス」には、高性能な7インチサイズ(横は約18cm)のタッチスクリーンが付いています。必要な情報がハッキリと表示される、直感的な操作が可能なディスプレイです。
――そしてただのタッチスクリーンではないとか。
このタッチスクリーンの下部には、一体型バーコードスキャナーが付いています。サンプルの自動追跡とサンプルのデータ入力をバーコードで行うことで、ヒューマンエラーの防止を行います。
――人為的ミスがクリティカルに影響する試験では、とても役に立つ機能ですね。
――外部への接続性についてはいかがでしょうか?
記録のペーパーレス化を目指し、接続ポートはUSB-A、USB-Cおよびイーサネットポートを装備しています。
――先ほどのディスプレイともつながるのですが、リモート操作もできるのですよね。
はい。「アドバンス」モデルでは、ブラウザベースのリモート操作が可能です。SOPに合わせたリモート設定のカスタマイズも可能です。このようなリモート操作は、毒性の高い物質において試験する際のオペレーターの安全性を高めるのに、非常に適しています。
ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代 |信頼性高く、コンプライアンス管理にも対応
――ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代が、正確な試験を提供するための工夫はどこにあるでしょうか。
ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代はポンプですので、送液機構が肝となります。ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代では、フェールセーフロック機構が操作ミスを低減し、あらゆる用途での安全性と安定した送液を提供します。また、最新のローターヘッドの間にあるリアルタイム圧力センサーが、送液圧力を検知し微生物へのストレスを最小化しプロセスの安全性を高めます。
――特に無菌製品の製造メーカーで必須となる、コンプライアインス管理の面について伺います。こちらへの対応はいかがでしょうか。
最上位の「アドバンス」モデルでは、21 CFR Part 11およびEU GMP Annex 11に対応しています。
ユーザーアクセス管理、監査証跡、データの安全な取扱、電子署名と、カスタマイズ可能なGxP対応電子レポートを特長とする高度なソフトウェアによる対応で、お客様のコンプライアンス対応へのハードルを下げています。
なお「エッセンシャル」モデルでは、シンプルなレポートの発行ができます。
――複雑化・多岐に渡るコンプライアンス対応が簡単になるのは、労力低減とミスの防止にもつながりますね。とても良い機能だと感じます。
利便性とコンプライアンスに対応した無菌試験ポンプなら!|ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代
――最後に、日本のお客様に向けて、「ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代」のPRをお願いします。
ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代は無菌試験の効率と精度を向上させるために設計され、ユーザー様の立場から改良を重ねて誕生しました。ベーシックタイプのポンプから採用しても、いつでも21CFR Part11に対応したポンプ仕様へアップグレード可能です。実機のデモンストレーションも対応しています。新商品ステリザルトユニバーサルポンプ第4世代を是非一度ご覧いただければと思います。
製品の種類、各モデルの違いや、その他ご不明な点がございましたら、ザルトリウス・ジャパン株式会社までご連絡下さい。
――広島さん、今回はありがとうございました。
ありがとうございました。
会社情報
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