BioJapan2021

アジア最大級のパートナリングイベントである,BioJapan。新型コロナ感染者数がやや収まった中,2021年10月13日~15日の間にパシフィコ横浜にて開催されました。

昨年と異なり,多くの来場者で賑わった会場。主催者発表によれば,約15,000人が今回のBioJapanに来場。検温,事前登録等による感染対策を行いながら,現地開催されました。

とはいえ,会場は横浜。遠方の方は都合で参加できなかったかもしれません。

今回の投稿では,出展会場における各社の展示について,注目の企業・団体様のレポートをお届けします。またこちらは「ランニング」記事となり,投稿しながらの記事更新となります。

※展示会場の写真撮影が許可されているか不明でしたので,現場会場の写真はございません。また各企業様の敬称は省略致します。

C4U株式会社

広島大学・山本卓先生がアドバイザーとして参画されているC4U株式会社。山本先生著書「ゲノム編集とはなにか 「DNAのハサミ」クリスパーで生命科学はどう変わるのか (ブルーバックス)」でも紹介されている企業様です。

CRISPR-Cas9はご存知の通り,特許関係が「ややこしい」ことになっていますが,C4U株式会社様は大阪大学様により権利化済みの「CRISPR-Cas3」を利用した,ゲノム編集プラットフォームを提供しています。Cas3は27塩基を認識するので,オフターゲットも少なくなりますので,こちらが主流となることを期待。

C4U株式会社 ウェブサイト:https://www.crispr4u.jp/

株式会社マトリクソーム

幹細胞向け細胞培養基質であるiMatrix-511を販売している株式会社マトリクソーム。今回は通常製品と合わせて,新しいiMatrixも紹介。

またiMatrixの製造元でもある株式会社ニッピの新製品:3次元培養用基質MatriMixを紹介。

株式会社マトリクソーム ウェブサイト:https://matrixome.co.jp/

ジェンスクリプトジャパン株式会社

人工遺伝子合成,ペプチド合成で著名な,今年で創立10周年を迎えたジェンスクリプトジャパン株式会社。今回のBioJapanにおけるビッグスポンサーでもあります。

治療用抗体医薬開発を中心とした,CDMOプラットフォームを紹介。

なお同社では,設立10周年を記念したキャンペーンを2021年12月27日(月)受注分まで実施中です。

ジェンスクリプトジャパン株式会社 ウェブサイト:https://www.genscript.jp/

SMCラボラトリーズ株式会社

NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)のモデルマウス「STAM (TM)モデル」を紹介。日本ではまだそれほど馴染みの薄いNASHですが,海外ではNASHの注目度は高く,「国際NASH Day」(6月12日)があるほど。

ヒトNASHと同様の病態進行を示すこのモデル。モデルマウス個体だけでなく,肝臓や血漿サンプルも販売しています。

地域に根差した企業で,プロバスケットボールリーグ「Bリーグ」の「アースフレンズ東京Z」シルバースポンサーでもあります。

SMCラボラトリーズ株式会社 ウェブサイト:https://www.smccro-lab.com/jp

株式会社セツロテック

「Labo Fun!」Twitterでも,とても仲良くさせて頂いている株式会社セツロテック様。ゲノム編集受託サービスのご紹介。

ゲノム編集動物だけでなく,ゲノム編集「細胞」作製の受託サービスも実施されています。

CRISPR関連の特許もクリアにされて提供されているので,安心してお任せできます。

株式会社セツロテック ウェブサイト:https://www.setsurotech.com/

Twist Bioscience

日本法人はまだ無いとのことでしたが,TWIST BIOSCIENCEとTWIST BIOPHARMAのサービスを紹介していました。

変異体遺伝子ライブラリやオリゴプールなど。

TWIST BIOSCIENCE ウェブサイト:https://twistbioscience.yokohama/

株式会社ツーセル

広島大学発ベンチャー企業として設立され,もうすぐ設立20周年となる株式会社ツーセル。間葉系幹細胞用無血清培地の紹介。

株式会社ツーセル ウェブサイト:https://www.twocells.com/

株式会社細胞工学研究所

ウサギモノクローナル抗体を初めとした,抗体の受託作成サービスを紹介。

シグマアルドリッチ社のウェブサイト にも記載がある通り,シグマ社からの抗体作製委託も受けています。

株式会社細胞工学研究所 ウェブサイト:https://www.cell-eng.com/

株式会社村田製作所

通信機器,自動車向けの電子部品で世界的に有名な株式会社村田製作所。その同社が自社技術を活用して,医療・ヘルスケア機器事業推進部が提供するのが,金属製セルストレーナーの「CELLNETTA(TM)」。通常のセルストレーナーとは異なり,チップやピペットの先端をストレーナーに密着させて液体を通すのではなく,「重力」で細胞分離を行うストレーナーです。まだリリースはしておらず,当日はサンプルの提供を行っていました。

株式会社村田製作所 ウェブサイト:https://www.murata.com/

エリクサジェン・サイエンティフィック

iPS細胞由来分化細胞・分化キット製品と受託サービスを紹介。

また,同社が持つ「Quick-Tissue (TM)テクノロジー」を利用した,下記の新製品を紹介していました。

  • Quick-Neuron (TM) Plate – MEA48:こちらは,機能性の高いヒトiPS細胞由来興奮性神経細胞をプレートに藩種・成熟化したもので,ヒトの神経薬効・毒性評価がすぐに行える便利なものです。
  • Quick-Endothelium (TM) Vascular mRNAキット:わずか7日で,iPS細胞を血管内皮細胞に分化させるキットです。
  • Quick-Glia (TM) Astrocyte SeVキット:28日でiPS細胞をGFAP陽性アストロサイトに分化させるキットです。

エリクサジェン・サイエンティフィック ウェブサイト:https://jp.elixirgensci.com/

株式会社新興精機

Logos Biosystems社のセルカウンターの実機を中心に展示していました。

Logos Biosystems社のセルカウンター新製品 LUNA FX7 (TM)は,コンパクトな筐体(W 245 x D280 x H240 mm,重量4.5 kg)にもかかわらず,充実した機能を搭載していました。

株式会社新興精機 ウェブサイト:https://shinkouseiki.co.jp/

株式会社糖鎖工学研究所

大塚化学株式会社から2013年に独立した同社。糖鎖修飾,均一な糖タンパクのカスタム合成,糖鎖解析についての紹介を頂きました。

株式会社糖鎖工学研究所 ウェブサイト:https://www.glytech.jp/